第8話

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 画面に、以前見たテキスト文章が表示される。井上七海という女生徒の話の続きだ。 ――彼女は部長という地位を手に入れてからは、部員達の為に一身に働いた。 部室には、彼女に似つかわしくない美しい花を添え、細かな所まで雑巾掛けをし、時には手作りのジュースやお菓子なども用意した。 それは部員達の為というより、私へのアピールでもあった。 彼女は私をねっとりとした目で見つめ、醜いにきび肌を引っ掻き、イチイチ問いただすのだ。
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