派遣会社 エグザム

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「山田先生の絵は凄く素敵だったんだけどなぁ。残念よね、あんな事件さえ無ければ、辞める事も無かったのにね」 「お前も知っているのか? 卒業はしていたよな?」 りりかは下を向き、海老の硬い甲羅と格闘していた。 「私の仲が良い後輩、鷹見葉月だよ? 彼女から話しは聞いていたの……彼女も絵を描かなくなってがっかりよ。――怖いんだって、描くの」 身の毛がよだつ思い出が回想される。本当は消し去りたい記憶だった。グラスのワインを飲み干し、酔いで脳裏を誤魔化した。 「彼女、登校拒否だったじゃないか……」
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