白河 玄翁(シラカワ ゲンオウ)

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 現在、灰道輪廻達のいる山の滝にて、ティータイムの最中である。  『最凶最悪』と謳われる灰道修羅だが、趣味はお茶と、案外普通の人間と変わらなかったりする。  外見は長い白髪、宝石のような黄緑の瞳、喪服のような黒を基調とした着物を着ている。大和撫子と呼ぶに相応しい美人だった。  「…………あらあら。まさかそこまでボロボロになってるとはね」  言葉とは裏腹に、修羅の顔はとても楽しそうだった。心の底から――心底楽しそうだった。自分の弟子が血みどろのボロボロになっているというのに。  「……それが、自分の愛弟子との久し振りの再会に対する言葉なのかしら……?」  だから、灰道輪廻は言った。有りったけの皮肉を込めて。  「昔のあんたは、確かに、性格が悪かったけど、今ほどじゃなかったわよね……」  「昔は昔、今は今よ」  クスクスと笑いながら、修羅は言った。悪びれる様子も見せず、むしろ胸を張って言う(何故張る)。  「どうして……そんなことになったのよ……」  灰道修羅の性悪は今に始まったことではなく、昔からのことだったのだが……それでも今ほど酷くはなかった。口の悪さの中にも優しさはあった。今は――  (僅かに……か?)
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