怖気森 不思議(オゾケノモリ フシギ)

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 咎菜はわざとカップ麺を伸ばす。周りからは、外道と、バッシングを受けるが、いつも『知ったことか、こっちの方が好きなんだドアホ!』と反撃するくらいだ。  「それは、そうですけど、でも、そうなると、今日は僕昼無しですよ」  「それは私も一緒。良いから、さっさと終わらせてカップ麺を食べるわよ」  はい……、と、ガックリ肩を落として咎菜は薄暗い廃屋の中に消えていく。     オモムロ  咎菜が主室撫胸から情報を貰ったのは1時間ほど前のことだった。  撫胸は咎菜の本名を知っているので、本名から取ったニックネームで彼のことを呼んだが、別に今の偽名でもそうなるので、放っておくことにした。  「……え? あの人が裏で糸を……?」  「あいつが、今どこで何をしているのかも分かってる。本当なら私が行きたいところなんだけど……こっちも生憎戦力が不足しててさ。悪いけど、行ってくれない?」  「本当なら断りたいところなんですけどね……」  「まぁ、去年の一件で殺し合いしたからね」  「……たまに思うんですよね。あの時、僕がしっかり殺しておけば……って」  「……今は、『咎菜慎理』って名前なんだっけ?」  「ええまぁ……あの人には何の意味も無いでしょうけど」
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