転校初日

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「みく?」 私は兄貴の目をじっと見上げて 「ありがとう。嬉しい。でも…お兄ちゃんかっこよすぎて…一緒に行くと注目されちゃいそうだから…」 「…」 「注目されると恥ずかしいし…一人で頑張って行く。応援してくれるよね?」 「勿論だよ。」 「ありがとう。お兄ちゃん大好き。」 私はとどめにニコッと笑う 「みくー!」 馬鹿兄貴はガバッと私に抱きついてくる。 シメシメ。 上手くいった。 名付けて 【馬鹿兄貴陥落作戦】 相手が馬鹿だから何度でも使えるのが最大のメリットのこの作戦。 方法は至ったって簡単。 上目遣いでジッと見つめ(目が潤んでりゃ完璧)可愛くお願い。 以上。 何故か分からないが毎度コロッと言う事を聞いてくれる。 兄貴は名残惜しそうに頭をグリグリしている。 「もう行かなきゃ。」 その一言をきっかけに兄貴はやっと離れてくれた。 「じゃ、行ってきます。」
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