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この時に見た空は……
雲一つない澄み切った青空だったんだ。未来へ繋がるあの大きな空を見上げて思った。
‘‘ この青い空のように、お前も澄み切った心を持っていて欲しい ”
と。
きっと、お前のお母さんは全力でお前の味方でいてくれるはずだ。だからこそ、お前も、そんなお母さんに対しては、汚れることのない心を持ち続けて欲しい。
「あっ!ちょっと思い出した!!この子の名前なんだけど…『七翔』はどう?」
俺の一文字を取ることを却下されたのをキッカケに、今度は自分の一文字を入れた名前を考え始めていた七瀬。
この前は偉い真顔で「七之助はどう?」なんて聞いてきた。
……相沢 七之助…
おいおい……歌舞伎か?
「七瀬」
「んー?なぁに?あっ、じゃあ七緒も良いかなー?」
口元に手を当てて、必死に考える七瀬の頬に、俺はそっと触れる。優しく撫でるようにすると、
「どしたの?急に」
そう聞きながら微笑むと、七瀬も同じように俺の頬に手のひらをそっと当てる。
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