上から読んでも、下から読んでも

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――――“大和”…… そう。私の想い人。 『高橋 大和』は、同期入社の中でも、かなりハイレベルな奴。 顔良し。 頭良し。 背も高くて、仕事もデキる。 営業グループにいて、将来をかなり有望されている男。 「七瀬には無理だよ。あんな男」 そう吐き捨てるように言った小春は、『男』としての大和を良く思っていないのだ。 「七瀬が泣くところ、見たくないから」 小春がここまで言うには理由がある。 そう、大和は……“女にだらしない” のだ。 そりゃさ、仕方ないんじゃない? だって、あんだけカッコ良くて、仕事も出来るんだから。 女が寄ってくるんだよ。 放っておくわけないんだからね。
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