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いつもと同じ朝、7時10分 『ガコンっ』 あ、外れた 珍しいな先輩… リングに弾かれたカラフルなボールを すぐさまフォローして 「あ」 思わず目を疑った 「だ、ダンク??」 え、嘘… 暫くリングに両手を掛けてぶら下がったままだった状態の先輩は ボールがカラコロと転がっていく様子を見届けていて アリーウープ…… 男子のキャプテンだって出来ないよ…… ってか、なかなか高校生でダンクは出来ないよ 物凄い、いやいや、凄まじい光景を見て……拝んでしまって 放心状態のわたし…… 「……先輩」 この、小さな公園で 先輩のバスケプレイを覗き見るのが 私の日課活動 先輩のバスケは本当に凄くて 中学の時から先輩のプレイを見るのが大好きだった だからと言って、決して先輩にラブな訳ではないんだけれど 公立中では珍しく男女揃ってかなりの 強さを誇っていたうちの中学 もちろん、高校からはたくさんのオファーがあったりする 先輩も全国トップクラスレベルの高校からたくさんの誘いを受けていた(らしい) だけど、その何処にも行かず 学区内のいわゆる偏差値レベルがトップクラスの公立高校へ進学した 本当に不思議だった 先生でさえも当時は先輩に詰め寄ったくらいだ 周りの大人たちもさぞ、不思議だったに違いない
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