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小さな電子音が時間を告げる
「え、もう?」
時計はピッタリ07:30を指していた
私は名残惜しさを振り払いながらまた
自転車を漕ぎ出した
今朝はモノ凄くラッキーだった
先輩のあんな、あんな、凄いプレイを見たんだもん
先輩(のバスケ)に憧れていた私は
死に物狂いで勉強して、今年の春
めでたく先輩と同じS高に入学
そして先輩のバスケが見たくて、先輩と同じバスケ部に入部した
同じ、とは言っても男女の違いはあるけど
同じバスケ部の筈、だった
先輩と同じ筈だったのに
バスケ部に先輩は
柏木 夕(カシワギ ユウ)先輩は居なかった
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