730人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
膝がカクカク痙攣してくる。立っていられない。
こたクンの首に腕をまわしてしがみついた。
「あっ・・・」
こたクンの顔・・・真っ赤だ。
こたクンもドキドキしてる。心臓の音が聞こえる。
こたクンが僕に触れてドキドキしてくれてるんだ。
なんだかすごくうれしくなった。
こたクンは僕のいろんなところにチュウの跡を残した。痛くない。なんだか嬉しい。ふと顔を上げて
「俺を・・・嫌いになった?」
首を振った・・・声が出なかったから。
嫌いにならない。こたクンが好き。
「ゆき、好きだよ。お前がいないと俺、駄目なんだ」
「ダメなのは・・・ぼく・・・なのに」
「俺がダメなの。ごめん・・・無理やり」
「無理やりじゃないよ・・・気持ち・・・よかった・・・こたクンがドキドキしてくれて嬉しい」
「お前の顔、真っ赤だよ・・・洗っておいで」
「今、立てない」
こたクンはスクっと立って下着だけ履くと、ひょいっとお姫様だっこしてくれる。
洗面台までそのまま連れて行ってくれた。
「情けない・・・僕」
「いや。好きと思ってくれたら嬉しいから」
顔を洗っても赤いのは収まらなかったけど、抱き合ったまま、ベッドで寝てしまった。
朝までお互いこぬくもりを感じたまま朝を迎える。
その次は神戸まで行って遊んだ。
帰路に着いたのはもう夜だった。
帰りはみんなぐったりで、新幹線の中でスッカリ寝てしまった。ずっと寝不足だったからな。
僕とこたクンは見えないところでずっと手握り合ったまま、東京まで帰ってきた。
最初のコメントを投稿しよう!