第一夜:お目覚めですか、女王様

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「ふぅ~…食べた食べた!」 ルナ2階の自室の窓を開け 大きく伸びをする。 「今年も良い誕生日だったな~」 今年も去年もその前も カイトとリリーナおばさんに祝ってもらえて私は幸せ者だ。 ルナは窓から身を乗り出し、空を見上げる。 「うわぁ…!!」 思わず息を飲んだ。 真っ黒な空にぽっかりと浮かぶ、紅い紅い満月。 こんな大きな満月見た事のない。 ルナは無心で満月を見つめる。 その神々しいまでの輝きに吸い込まれそうになる。 その瞬間… ードクンッ… 「…っ!!」 心臓が大きく脈打つ。 な、に…? ードクンッ!! また… まるで身体全身が心臓になったみたい… ードクンッ!! 体がどんどん熱帯びていくのがわかる。 まるで、全身の血液が沸騰するような感覚。 「はぁ…っ」 あまりの苦しさに顔を歪める。 ードクンッ!!! そして、より一層大きく心臓が脈打った瞬間… ーザアアァァァッ!! 「…っ!」 突然、部屋に強風が吹き荒れた。 「きゃあ…っ!」 ーどんっ! その弾みで吹き飛ばされ 部屋の壁に背中から激突した。 「痛っ…!!」 あまりの痛さにその場にうずくまる。
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