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「あーあ、皆が飛ばすからこいつ吹き飛ばされちゃったじゃん」
「そう言うポーン、お前も飛ばしてただろーが。」
「うるさいな、僕は皆に合わせただけだよ。」
「ナイトの言う通りだよポーン、女の子には優しくしないとね??」
「女ったらしのルークの言葉なんて聞いちゃいけませんよ。全く、貴方達はもっと静かに出来ないのですか??」
「おい、ビショップ俺の足を踏むな。そしてお前ら俺を差し置いて前に出るな。」
「あぁ、キングこれは失礼しました」
突然声が聞こえ、ルナは思わず顔を上げる。
すると、部屋に向かって伸びる5つの影。
恐る恐る窓を見るとそこには…
知らない5人の男達が窓に立っていた。
月明かりに照らされた男達は皆、驚くほど顔が整っている。
スッと鼻筋の通った高い鼻
切れ長の瞳に形の良い唇。
貴族のような細かい装飾が施されている服に左胸にキラリと輝くブローチ。
作り物のような美しさにゴクリと息を飲む。
「だ、れ…」
腰が抜けたのか、床にへたり込み
情けない声でそう呟く。
「なるほど…さすがはクイーンと呼ばれるだけはある、極上の血の香りだ。」
「そうだね、思わずその唇に噛み付きたくなっちゃうよ。」
「えぇ…これでは並のヴァンパイアでは衝動を抑えられないでしょうね。」
「あぁ、あの紅い瞳…クイーンに間違いねぇな。」
「うん…やっと会えたんだね…」
「一体何なの…??なにを言ってるの…??」
何が何だかわからず混乱していると
部屋の扉がキイィ…と音を立てて開いた。
「…ッ!?」
今度は、何…??
恐る恐る扉の方へ振り返る。
「ついに来てしまったのね…この時が…」
「あぁ、そうだな…お待ちしておりました、皆様。」
ーそして、私は扉の向こうの人物を見て驚愕した。
「リリーナおばさん…??カイト…??」
どうして2人が…??
この人たちの事、知ってるの…??
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