第一夜:お目覚めですか、女王様

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「リリーナにカイトか、久しぶりだな。お前達も中に入れ。」 一人の男が親しげに、2人話しかける。 「キング様、お久しぶりでございます。では、失礼させていただきます。」 リリーナおばさんはキングと呼ばれた男に頭を下げると部屋へと入って来た。 続いてカイトも部屋に入ってくる。 一体、リリーナおばさんとカイトとどういう関係なの…?? ルナはチラリとキングを見る。 「色々疑問はあると思うが、時間がない。先ずは俺たちの事から説明しよう。」 「キングここは私に任せてください。」 「あぁ、そうだな。頼んだぞビショップ。」 ビショップと呼ばれた男がスッと前に出る。 「私達は貴女を迎えに来たのです。ずっとずっと、この時を待ちわびていました。」 「迎えに…??私を…??」 どういうこと…?? 「少々長くなりますが聞いていただけますか??」 フッと口元に笑みを浮かべ、ビショップはルナを見つめる。 その問いかけにコックリと頷くと 男達は皆、安堵したように息をついた。 そして、ぞろぞろと男達は部屋へと入って来た。 皆、長身で足が長いため部屋が窮屈に感じる。 「まず、そうですね…どこからお話しましょうか。」 「もったいぶらずに早く説明しろ。」 「全く、キングはせっかちですね」 ビショップはハァっとため息をついた。 「では、ルナ様に私達の正体から説明しましょうか」 「貴方達の正体…」 「えぇ、まず…私達は人ではありません」 「…!」 「ヴァンパイア…と言ったらご理解いただけますか??」 ニッコリ不気味なほど完璧な笑顔を浮かべる。 「ヴァン、パイア…」 改めて男達の顔を見る。 作り物のような美しい顔立ち。 尖った耳に、形の良い唇から少し見える尖った歯。 確かに、ヴァンパイアと言われても納得が出来る。 「でも…私とどういう関係が…??それに、なぜ貴方達はリリーナおばさん達を知ってるんですか…??」 「そうですね、ルナ様…貴女も私達ほどではありませんが…人であって人ではないのです。」 「…ッ!?それ、って…どういう事…??」 私が、人ではない…?? 「人ではない、と言う言葉は語弊がありますが貴女が"特別"な事に変わりはありません」 「私が特別…??」 次から次へ聞かされる言葉にクラリと目眩がした。
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