2326人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「じゃあ、先輩。あっちで話しましょうか」
理紫はそう言うと、さり気なく後ろから上級生を促して、優しく笑うと「お昼、食べました?」と聞いた。
こういうところが慣れている。女の子なら悪い気はしないだろう。
上級生はコクンと頷くと「大丈夫」と言った。
そして今度はこっちを見て
「俺行くわ。阿部、コロッケ食っていいぞ」
「本当?ラッキー!じゃあ片付けておくな~」
無邪気に阿部が言う。
「よろしく」
理紫が手をヒラヒラさせる。
その時、
「徳井!」
上級生と一緒に学食を出て行こうとする理紫を、菜花が立ち上がって呼び止めた。
最初のコメントを投稿しよう!