第2話

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「じゃあ、先輩。あっちで話しましょうか」 理紫はそう言うと、さり気なく後ろから上級生を促して、優しく笑うと「お昼、食べました?」と聞いた。 こういうところが慣れている。女の子なら悪い気はしないだろう。 上級生はコクンと頷くと「大丈夫」と言った。 そして今度はこっちを見て 「俺行くわ。阿部、コロッケ食っていいぞ」 「本当?ラッキー!じゃあ片付けておくな~」 無邪気に阿部が言う。 「よろしく」 理紫が手をヒラヒラさせる。 その時、 「徳井!」 上級生と一緒に学食を出て行こうとする理紫を、菜花が立ち上がって呼び止めた。
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