第2話

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「…何?」 理紫が面倒臭げに振り向く。 「本当にいいのかな?」 菜花が腕を組み、ニッコリ冷たく笑う。 「何が?」 「最初で最後のチャンスだと思って。このまま行ってしまうなら、もう2度とないよ。」 「だから、何?」 菜花は笑顔を崩さない。 「分からないなら分からないでもいいけど…」 一呼吸おくと、 「2度とあげようなんて思わないからね。」 「…だから、何言ってるか分かんねぇって。」理紫が戸惑った声を出す。 《今の彼女》になった上級生が理紫の袖口を引っ張り、「早く行こう」とせっついた。 それを「ちょっと待ってね」と宥める。
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