7.

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「理紫くん?」 理紫はさっきよりも、もっと困った顔をしていた。 けれど、海月の顔を見るとフッ…と笑って、おでこを人差し指でちょこんとついた。 「『理紫』だろ?…海月」 「…うん」 カァーッと頬が熱くなり、両手で押さえる。 そして、なぜか今になって、理紫にキスされたという事実がストンと心に落ちてきた。 私、本当に理紫くんとキスしたの…?。 なんで、あんなことしたんだろう?怒っていたから、意地悪したの? さっきは恐怖心ばかりが先にきて、キスしているという自覚があまりなかった。 …そっと指で口唇に触れると、まだ何か腫れぼったいような気がする。 「ちょっ…!待っ…!」 そんな海月を見て、理紫が慌てたように唇に触れていた手を掴んだ。 「…?」 理紫が苦笑いする。 「…あんまり煽らないでよ」
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