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真剣な顔で何を言われるのかと思えば、
「俺って、そんなに信用出来ないかな?ダメかな?」
理紫が自嘲ぎみにそんな事を言うので、海月は驚いてしまった。
「そんなことないっ!」
思わず叫ぶ。
それを見て理紫は首を振る。
「理紫くん!」
「《理紫》」
「さっ、理紫…」
こんな時まで、修正される…。
でも、『信用出来ない』なんて、そんな事思ってない!
『信用出来ない』ヒトを、好きになんかならない!口には出せないけれど…。
「だったらさ、」
理紫が口を開く。
「どうして、俺にだけは話してくれないの?」
海月は瞬間悩んだけれど、理紫がそんな風に思ってしまうのであれば話した方がいいのかも知れない…と、思った。
それに、理紫に関係することかも、ハッキリそうだと決まった訳ではない。
海月は真っ直ぐに、理紫の瞳を見て言って言った。
「……水」
「水…?」
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