7.

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海月は自分の失言に八ッとなり俯いた。 「ねぇ海月、どういう意味?」 理紫が詰め寄ってくる。 海月は俯いたまま黙っている。 「ねぇ…」 理紫が海月の肩に手を置こうとした時、海月がスッと身体を引いた。 理紫が固まる。 「ごめん…なさ…い。」 海月が身を翻し、ドアの方へ駆け出した。 「海月っ!」 鍵を開け、ドアを開け、海月が階段を駆け下りて行く音がする。 一瞬遅れた理紫は、海月を追いかける事が出来なかった……。 「…ク…ショ…ッ!」 ガッシャーン…ッ!! 残された理紫は思いきり、フェンスを蹴る。 そして、静寂。 理紫は自分の手をジッ…と見ると、ため息をついた。 「…さっきまではこの手の中にいたのにな」 近づいたと思ったら、遠ざかる。 捕まえたと思ったらスルリと逃げて行く。 その時、ザザザァーッと突風が吹きつけた。 「…どうしたらいいか、分かんねぇや」 乱れた髪をそのままに、理紫が呟いた。
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