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「…話?」
理紫が怪訝そうな顔をする。
「そうよぉ~。聞きたい事、あるんじゃないの?」
菜花は少し間を空けて、
「『ごめんなさい』の訳とか…」
と、言った。
「おいっ!黒来…!」
「教えてあげてもいいわよ、でも先に…」
菜花が立てた人差し指をピッと立て、ドアから離れた窓を指差す。
…よく見ると、少しだけ窓が開いている。
「…そこか」
「入り口の横に、使ってない掃除用具のロッカーが並んでるから、覗き見には持ってこいよね」
菜花がニンマリと笑った。
「途中からって言って、全部見てたんじゃないのか?」
「いンや、徳井が海月にちゅーしてる所から」
「…!!」
菜花が悪びれなく言うと、理紫が肩をガックリ落とした。
「青いねぇ、徳井くん」
カカカと笑う。
「…うるせっ!」
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