第3話

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「こうなる事は分かってたじゃない!目立つヤツなんだからっ!」 「真理、まだ決まった訳じゃ…」 「何言ってんの?菜花だって、そう思ってるんでしょ?」 「……」 菜花が黙ると、一気にまくし立てる。 「私は最初から反対だった!菜花に説得されたから我慢したんだよ!私だって全部が全部、反対しようと思ってるわけじゃないっ!でも、あいつはダメ!」 「真理ぃ…、」 菜花が頭を抱える。 「あんた、海月のお父さんみたい」 「…ふざけるのよしてよ。分かってるでしょ?」 「まぁね。私だって海月の事、大事だから。 真理の言いたい事も思ってる事も分かってるよ」 「あいつじゃ止められない。守れない…」 「……」 「私だって止められなかった」 真理がしゃがみ込んで顔を覆う。 菜花も隣に一緒にしゃがんだ。 そして、そっと話かける。 「今は周りも大人になってきてる。中学の時とは違うよ、真理」 菜花が真理の肩をポンポンと叩いた。
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