2121人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
「こうなる事は分かってたじゃない!目立つヤツなんだからっ!」
「真理、まだ決まった訳じゃ…」
「何言ってんの?菜花だって、そう思ってるんでしょ?」
「……」
菜花が黙ると、一気にまくし立てる。
「私は最初から反対だった!菜花に説得されたから我慢したんだよ!私だって全部が全部、反対しようと思ってるわけじゃないっ!でも、あいつはダメ!」
「真理ぃ…、」
菜花が頭を抱える。
「あんた、海月のお父さんみたい」
「…ふざけるのよしてよ。分かってるでしょ?」
「まぁね。私だって海月の事、大事だから。
真理の言いたい事も思ってる事も分かってるよ」
「あいつじゃ止められない。守れない…」
「……」
「私だって止められなかった」
真理がしゃがみ込んで顔を覆う。
菜花も隣に一緒にしゃがんだ。
そして、そっと話かける。
「今は周りも大人になってきてる。中学の時とは違うよ、真理」
菜花が真理の肩をポンポンと叩いた。
最初のコメントを投稿しよう!