第3話

9/15
前へ
/39ページ
次へ
「ちょっと!全然拭いてないじゃないっ!」 海月がシャワー室から出てくると、菜花が走り寄って来た。後ろから真理も付いてくる。 やっぱり心配してくれてる。 海月は胸がほっこり暖かくなるのを感じた。 「全く、もうっ!」 菜花にタオルを奪われ、頭をガシガシと拭かれる。 「菜花、痛いよ」 「お黙りっ!子どもじゃないんだから、自分でしっかり拭かなきゃダメじゃない!全く手のかかる…」 トン…ッ…。 何だか胸にほっこりしていたものがこみ上げて来て、海月は菜花に頭をくっつけた。 「海月?」 「大好き…」 言われて、菜花の手が止まった。 海月は続けて 「真理ちゃんも大好き。2人がとても好き」と言った。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2120人が本棚に入れています
本棚に追加