12.

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「それは、真理が浅はかだわ」 菜花が笑う。 「それ位の時間で忘れられるわけないじゃない。 私は海月が忘れるには、次を見付ける方がよっぽど早いと思うけど…」 チラリと菜花が海月を見た。 嫌な予感…。 「ピッタリなのは、マスターでしょ」 やっぱり…! 「その話するのやめてよ。変に意識しちゃったらどうするの?」 「意識するって事は、満更でもないんじゃなぁいぃ?」 頬杖をついてニヤニヤする菜花に、 「ちょっとっ!マスターって、あのマスター?!」 真理がローテーブルを叩いて、身を乗り出す。 「違うからっ…!」 「じゃあ、どこのマスターよ!」 「マスターの事だけど、マスターは違うの!」 「ハァッ?意味分かんないんだけどっ?」 そんな海月と真理のやり取りを見て、菜花がアハハと笑いだした。
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