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海月はビクッとして、我に返り、桐谷から身体を離す。
私…、マスターに何てこと!
マスターがあんまり優しいから、思わず甘えて頼りたくなってしまった。
心臓がドキドキする。
…しかも、誰かに、お客様に見られた?
「…何だ、お前か」
桐谷が息をつく声がする。
マスターの知り合い?
海月は俯いたまま、急いで涙を拭いた。
「恭さん、何やってんスか?
こんな時間なのに、表の看板、《準備中》になってましたよ」
その声を聞いて、海月は目を見開く!
心臓が、止まりそうに、なった…。
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