1428人が本棚に入れています
本棚に追加
全身に纏った水滴も相俟(あいま)って、理紫はキラキラとしたオーラを放っている。
「は、早かったね?」
海月は、目の遣り場に困って、理紫から視線を外した。
「そりゃあ、ね…」
よそを向いていても、理紫が側に近付いて来るのが分かる。
「早く出ないと、海月が逃げちゃうかも知れないし…」
理紫はまだそんな事を言っている。
「…だから、逃げないって言ってるのに」
「ふぅん…、ならいいけど」
理紫はそう言うと、海月を軽々と抱き上げた。
「ひゃ…っ!」
海月の手から、ペットボトルが落ちて、音を立てる。
最初のコメントを投稿しよう!