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真上から見下ろしてくる理紫に、海月は首をふるふると振る。
そして、やっぱり理紫が勘違いしている事を確信した。
違うよ、後ろめたいのは、理紫を騙している事。
「いつもはどんな風にしてるの?」
いつも、なんて無いの。今夜が初めてなの…。
海月が黙っていると、理紫は更に聞いてくる。
「海月はどうされるのが好き?」
『アイツより、絶対よくするから…』
耳元で囁く理紫の顔に、海月はそっと手を伸ばした。
「理紫のいい様にして?
理紫が好きにしてくれるのが…、」
だって、私は何も分からない。
「…1番嬉しいから」
潤む瞳で理紫を見つめる。
理紫は目を見開き、ゴクリと息を飲むと、
「…すっげ、殺し文句」
そう言って、口唇を落としてきた。
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