第8話 14.

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始めは触れる様な、啄む様な口付けが、段々と深くなっていく。 大丈夫。 キスは今迄に、何度もして貰ったから…。 角度を何度も変えながら、舌を絡め合う口付けに、頭がぼぅっ…と、しながらも、海月は懸命に理紫に応えた。 そうするうちに、服の上から身体のラインを確かめる様に滑らせていた理紫の手が、服の裾から中に入ってくる。 海月はその手を押さえたい衝動に駆られたが、グッと堪えた。 その指先は、脇から背中の方へ回り、背中の窪みを下から上に、ゆっくりと撫でてくる。 海月は、そのゾクリとする様な感触に、思わず「…やっ」と身体を戦慄(わなな)かせた。 そんな海月に、理紫は、 「…大丈夫だよ」 と、甘い吐息で囁いて、今度は首筋に口唇を埋めてくる。 その瞬間、胸元がふっと軽くなり、ホックを外された事が分かった。 「…っ!」 思わず、身体を丸めようとするが、それよりも早く、理紫に両手をベッドに押し付けられる。
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