第8話 14.

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長い…、長いキス。 声も、吐息も、全てを奪い尽くしていく。 頭の中がぐちゃぐちゃになり、思考までもが奪われて、身体の奥から何かが少しづつ溶け出していくのが分かる。 …その後はもう、何が何んだか分からなくなった。 「んっ…、や…っ」 衣服を全て剥ぎ取られ、気付くと海月の最奥までもが暴かれていて、思わず我慢していた声が漏れてしまう。 理紫をその腕で押しのけ様とするが、蕩(とろ)けてしまった身体には力が入らない。 身体中にキスをされた。 もう、理紫に触れられていないところはない位に…。 好き…。 好きなの。大好き…。 されるがままになりながらも、想いが溢れ出す。 身体も心も切なくて、濡れた瞳で海月が見つめると、小さく理紫が呻いた。
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