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「へぇ、ここに住んでるんだ」
「恥ずかしいから、あんまり見ないでね…?」
カチャカチャと、鍵を開ける音が響く。
手が震えて、上手く開ける事が出来ない。
理紫にとっては、沢山ある夜のうちの1つでも、海月にとっては初めての事。
いかにも、それだけをする場所ではどうしても嫌だったから、部屋を教えるのは抵抗があったけれども、海月は自分のアパートに理紫を招いた。
「そうか、こんな所に住んでたのか。
…分かんねー筈だな」
理紫がキョロキョロと辺りを見回す。
「…?、駅からちょっとあるから、ちょっと分かりずらいよね」
「大丈夫、もう覚えたから」
理紫がニヤッ…と笑った。
その言葉を聞いて、海月が眉間にしわを寄せる。
カチャ…。
「どうぞ、入って?」
海月は、その扉を開けて、中に理紫を促した。
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