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理紫は海月を抱き上げて起こすと、自分の正面に座らせた。
そして、両手で胸元をダウンケットで押さえた海月の両肩を、グッと掴む。
「海月、聞いて?」
真っ直ぐな瞳に見つめられ、海月はコクリ…と息を飲んだ。
「初めてが面倒だなんて、思ってないよ?」
「嘘…」
海月がゆるゆると首を振る。
「嘘じゃない」
理紫の掴む手の力が強くなる。
「…それから、最初で最後にするつもりなんて、俺はないから」
射竦める様に言われて、心臓が止まりそうになった。
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