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「ちょっ、ちょっと海月?」
「…吐きそう」
両手を口に当てて、伏せると、理紫が焦った声で海月に、
「トイレ、行く?」
と聞いた。
しかし、頷く海月に理紫が手を添えて立たせようとするが、海月が動かない。
「海月?」
理紫が不思議そうに聞く。
すると、海月が、
「…ごめんなさい」
泣きそうに、笑って言った。
「私…、立てないみたい」
どうしよう…。
立とうとすると、足がガクガクして、力が入らない。
そんな海月の姿を見て、理紫はすぐさまダウンケットに海月をくるむと、抱き上げた。
そして、そのまま、何も言わずにトイレへ駆け出す。
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