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「大丈夫…?」
優しく背中をさすってくれる理紫の手が暖かい。
落ち着いてはきたけれど、海月は便器に抱きつきながら、自分の事が情けなくて、恥ずかしくて、別の意味で泣きたくなる。
こんな筈じゃなかったのに…。
もっと綺麗な思い出になる筈だったのに。
「水、持ってこようか?」
そう言われて頷くと、理紫の手が離れていく。
けれど、スッ…と体温が消えた淋しさに、思わず振り向いてしまい、次には理紫の手に触れてしまっていた。
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