第8話 14.

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「あっ…」 自分のした事に驚いて、手を引こうとすると、反対に理紫に掴まれる。 「良くなってきたみたいだね」 理紫はニコッと笑うと、海月の横にしゃがみ込んだ。 その、労(いたわ)りと優しさを湛(たた)えた瞳を見ると、海月は何故か罪悪感でいっぱいになる。 「あの…、あのね」 ワガママ言って、迷惑かけて、私、何やってるんだろう。 すると、海月の気持ちを知ってか知らずか、理紫が空いている方の手で、海月の髪を柔らかく梳いて、 「海月、今夜はもう寝よう? 明日の朝、落ち着いてから、話は全部聞くから」 言いながら、海月の髪に口唇を寄せた。
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