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そのまま抱き上げられ、海月はベッドに連れて行かれる。
「…ちょっと、待ってて」
理紫は海月を寝かせてから、そう言うと、キッチンの方へとって返し、グラスに注(つ)いだ水を持ってきて、海月に差し出した。
けれど、
「ありがとう…」
受け取って、ひと口、口に含んだ途端、
「…口移しじゃなくて平気?」
いきなり、そんな事を言うから、海月は噎(む)せ返ってしまう。
ゲホゲホと咳き込む海月の背中を、理紫は「ごめん、ごめん」と、笑いながらさすった。
海月は涙目で理紫の事を睨むと、グラスを突き返し、ベッドに潜り込む。
理紫は笑ったまま、グラスをテーブルにコトンと置いて、自分もベッドに入ってきた。
そして、背を向ける海月を後ろから、そっと抱き締める。
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