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「どうしたの?眠そうだね」
菜花に声を掛けられて、海月は机に伏せていた顔を上げる。
「おはよう…」
次の講義は菜花も一緒だ。
海月が隣の席に置いていた荷物をどけると、そこに菜花が座った。
動いた瞬間、下腹がキリッ…と痛み、海月はそこに手を当てる。
…まだ、中に理紫が入ってるみたい。
身体が、理紫のカタチを覚えている。
朝、ぐっすりと眠っている理紫の腕から抜け出して、海月は1人でシャワーを浴び、大学へ行く用意をした。
理紫を起こさない様に、なるべく音を立てず、
『朝から講義があるので、行ってきます。鍵は掛けたらポストに入れておいて下さい』
と手紙を書くと、スペアキーと一緒にテーブルに置いて家を出てきた。
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