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「…鍵、かけてない」
「……」
理紫が黙って、海月の後ろに手を伸ばし、カチリと鍵を閉める。
そして、また口付けを再開しようとすると、
「…理紫!でっ、電気っ!」
海月がまた叫ぶ。
「電気…?」
「まだ、電気点けてないもの…」
「…そんなのいいじゃん」
「やだっ!暗くて怖い…」
「……」
暗闇の中で、大きなため息が聞こえて、理紫の身体が海月から離れる。
海月はホッと、息をついたが、
「どこ?」と聞かれ、
慌てて、「あっ…、左の方」と答えた。
パチンと音がして、眩しい光が広がる。
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