1428人が本棚に入れています
本棚に追加
理紫は一頻(ひとしき)り笑うと、涙を指で拭きながら、
「てかさぁ、海月…、まさか玄関で、最後までヤられちゃうと思ってたの?」
歯に衣(きぬ)を着せぬ物言いで、とんでもない事を言ってきた。
「いっくら、俺ががっついてるからって、海月と俺の初めて、こんなトコですると思う?」
理紫は頭に手をあてて、面白そうに、瞳をキラキラと甘く輝かせる。
海月はそれを聞いて、口をパクパクさせた。
理紫は、まだクスクスと笑いながら、話を続ける。
「それに、俺はシャワーでいいと思ってるけど、海月が風呂に入りたいって言うなら…」
この顔は何か企んでる顔…。
今度は、何を言うつもり?
理紫が、魅惑的に笑顔を煌めかせながら、
「…一緒に入る?」
そんな事を言うから、海月はヘナヘナとしゃがみ込んでしまった。
もう、私には刺激が強すぎるっ!
「海月?」
「…知らないッ!」
海月は玄関で、体育座りをして、自分の膝に顔を埋(うず)めた。
最初のコメントを投稿しよう!