第9話

16/18
前へ
/40ページ
次へ
言ってしまってから、海月は動揺する。 私、何言ってるの? もしかしてとんでもない事言ってる? …そう思った時、理紫がそっと身体を離して、海月の手からハンカチを取った。 海月が俯いた顔を上げると、そのハンカチを持ったまま、理紫は海月を凝視している。 「理紫…?」 海月が名前を呼ぶと、理紫はハッ…とした顔をする。 そして、海月の目元に1度キスをすると、ハンカチで涙を拭ってくれながら、 「…俺も」 と、呟く様に言った。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1680人が本棚に入れています
本棚に追加