第9話

17/18
前へ
/40ページ
次へ
『俺も…』 海月の胸に、その理紫の一言が染み入って、ポロッとまた涙が零れる。 「…また、泣く」 理紫が愛しそうに、苦笑した。 「じゃあ、私…」 「何?」 理紫に優しく促され、海月は思いきって聞いてみる。 「…《彼女》だよね?」 理紫の《彼女》だよね? 海月がなりたくて、なりたくて、本当はすごく羨ましかった理紫の《隣り》。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1680人が本棚に入れています
本棚に追加