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まだ、お昼にもならないのに…。
だけど、理紫の声は色を孕んでいて、海月はどうしていいか分からなくなる。
…やっぱり、いくら言われても、外でお茶をするべきだったかも知れない。
そう思った時、
「何、考えてんの?」
「…ン‥ッ!」
反対側から後頭部を固定され、口唇を奪われた。
味わう様に角度を変えて、それでも離れる事なく求めてくる口付けに、身体の力が抜けてくる。
手に持ったカップがシンクの縁にあたり、カチャ…ン…と音がしたのが遠くに聞こえた。
「…ぁ…ッ」
海月が小さく声をあげると、理紫は他に気を取られるのは許さないという様に、合わせを深くする。
そうしながら、やんわりと海月の手を包むとカップを受け取り、シンク脇にそっと置いた。
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