16.

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ゆっくりと隙間から入ってくる舌を受け入れて、口内中をまさぐられるとキュンッ…と、身体の芯が甘く疼く。 「っん…んん…」 聞こえる鼻にかかった甘い声が自分の声だと気付き、海月は恥ずかしくなって咄嗟に逃れようとしたが、反対に理紫に腰を抱き込まれた。 罰とばかりに、更に深くなる口付けに、海月は溺れさせられ、立っている事もままならなくなってくる。 それでも、飽きる事なく貪られ、徐々に身体が崩れ落ちてきて…。 理紫に与えられる熱でチョコレートのように、トロトロに溶けてしまいそう…。 熱くて、甘ったるくて、ジンジンと切なくて…、苦しい。 「理…紫…」 吐息の間に、痺れて舌足らずになった声で、海月は恋しい人の名前を呼ぶ。 好き…。 理紫はコクリと息を飲むと、触れるか触れないかの口唇で、 「海月が嫌だったら、無理はしないから…」 『…いい?』と、耳の奥にダイレクトに響くように、吐息で聞いてきた。
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