1552人が本棚に入れています
本棚に追加
たった3日で、海月の世界がすっかり変わってしまって頭の中がグルグルする。
「信じられない…」
「…何が?」
海月は自分の左の薬指を見た。
そこには、貰った鍵に付いていた銀色の丸いキーリングが光っている。
海月は貰った鍵から金具を外し、鍵にはネックレスの鎖を付けて首から下げ、キーリングは指輪の様に指に嵌めていた。
理紫が知ったら、そんなつもりはないよって、呆れるかも知れない。引かれるかも知れない…。
でも、理紫は海月の事を自分のモノだと言ってくれた。
そして、自分は海月のモノだと…。
《彼女》でいられる間は、どれ位か分からないけれど、理紫のくれるモノは全部、全部、海月の宝物だ。
物も時間も言葉も全て…。
海月には、自分だけ特別だとは、どうしても思う事は出来なかったから。
3日間だけで、こんなに理紫でいっぱいになってしまっているのに、いざ理紫にお別れを言われたら、私は離れてあげる事は出来るのかな?
最初のコメントを投稿しよう!