第10話

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泣き止まない海月に、理紫は自分の上着を掛けてやると、黙ったまま、はだけた前を留め始める。 最後まで留め終わると、ポンと頭に手を置いて、 「行こう…?」 と、優しく微笑みかけた。 海月が頷くのを見て、理紫は立ち上がり、海月を抱き上げ、そのまま扉に向かおうとすると、 「…ちょっと、待てよ」 後ろから桐谷に声を掛けられる。 海月の身体がビクッと震えた。
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