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「桐谷っ!ここ早く開けろっ!…海月っ!」
今度はバンバンと、窓を叩く音が聞こえる。
海月はその腕から逃げようともがくが、逃げ出す事が出来ない。
桐谷は、クスッ…と笑うと、
「…アイツ、あそこのカーテンが開(あ)いてる窓から見てるよ」
と、海月の耳元に囁いた。
海月はギュッと瞳を瞑る。
こんな事されていて、理紫の方なんか見られない。
桐谷は海月のおでこにキスをすると、理紫に聞こえる様に、
「サト!そっから、指くわえて見てろよ!」
そう大声で言った途端、海月をテーブルの上に押し倒した。
「きゃ…っ!」
テーブルに両手を押し付けられ、首筋に桐谷の口唇が降りてくる。
「いやっ!やめて下さっ…!恭史さんっ!やっ…!」
首を振る海月に構わず、桐谷は首筋に跡をつけていく。
そして、暴れる海月の腕を左手で頭の上で1つに纏めると、自由になった右手で海月の前をはだけ始めた。
「君達はお互いの為にならない。だから、アイツに君を諦めさせる為には、アイツの前で君の事を抱けばいいのかもしれないね」
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