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聞きたい事はあるけれど、何か聞ける雰囲気じゃない。
長いような、短いような時間…。
暫くすると、躊躇(ためら)う海月から理紫がそっと身体を離した。
「理紫…?」
優しく頬に触れる理紫の手が冷たい。
「…日曜日、デートしよう?」
「えっ?」
驚く海月に照れくさそうに理紫が言う。
「付き合ってから半月以上経つのに、一緒に出掛けた事なかったもんな」
「…いい…の?」
嬉しい…、でも。
理紫の手が冷たすぎて何か気になる。
海月は頬に添えられた理紫の手を取ると、両手で包んだ。
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