第14話

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すると、 「いいよ、そのままで」 と声がして、目の前に乳白色のカフェオレボウルがコトリ…と置かれた。 「良かったら、飲んで。落ち着くから」 桐谷はそう言うと、しゃがんで海月の荷物を拾い集める。 「あっ、自分でやりますから…」 そこまではさせられないと、海月も椅子から立ち上がりしゃがみ込む。 「本当に、ご迷惑かけてすみません…」 「迷惑じゃないよ、ツラい時はお互い様」 ニッコリと笑った桐谷を見て、海月は自分の心の奥まで見透された様な気がした。 最後に残った封筒に手をやると、2人の手が重なる。 「……っ!」 海月が思わず手を引くと、桐谷がクスッ…と笑って、その封筒を拾った。
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