第14話

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「大学…1年生か。ウチのバイトにも春から入った子がいるよ」 「そうなんですか?」 「それより…、ねぇ、それ飲んでみてくれる?」 「えっ?」 いきなり言われて戸惑うが、『どうぞ』と言われて、そっとカフェオレボウルを手にした。 暖かい…。 ふんわりとしたミルクと珈琲の香りが立ちのぼる。 温めに入れられたそれは、海月の為を思って入れてくれたのだろう…。 「美味しい…」 思わず、言葉が口をつく。 柔らかい甘さが身体中に染み渡り、飲んだだけで、これを淹れてくれたこの人の、人となりが分かる様な気がした。 「…合格」
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