第14話

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顔を上げると、桐谷がカウンターに頬杖をついて楽しそうに海月を見ていた。 「合格っ…て?」 「…良ければ、ウチにアルバイトに来ませんかって事です」 ニッコリ微笑まれ、海月は目をパチクリさせる。 「どうしても、面接にいく予定だった所がいいんなら仕方ないけど…。うち、結構待遇いいですよ」 「どうしてですか…?」 何がどうなって、そんな話になったのか分からなくて海月が問うと、 「僕が君を気に入ったから。僕の入れたカフェオレをちゃんと美味しいって言ってくれたから」 『それじゃ、理由にならない?』桐谷の優し気な微笑みに、海月もつられて微笑ってしまった。
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