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顔を上げると、桐谷がカウンターに頬杖をついて楽しそうに海月を見ていた。
「合格っ…て?」
「…良ければ、ウチにアルバイトに来ませんかって事です」
ニッコリ微笑まれ、海月は目をパチクリさせる。
「どうしても、面接にいく予定だった所がいいんなら仕方ないけど…。うち、結構待遇いいですよ」
「どうしてですか…?」
何がどうなって、そんな話になったのか分からなくて海月が問うと、
「僕が君を気に入ったから。僕の入れたカフェオレをちゃんと美味しいって言ってくれたから」
『それじゃ、理由にならない?』桐谷の優し気な微笑みに、海月もつられて微笑ってしまった。
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