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「う…」
嘘…っ。
「あとは虫除け」
海月が顔を赤らめて、口をパクパクしていると、
「さてっ…と」
言いながら、理紫はベッドの下からシャツを拾う。
「俺、一旦帰るから、ちゃんと連絡しておいて?」
「理…紫?」
「それで時間決まったら、メールしてよ」
立ち上がりながら、あちらを向いてシャツに袖を通すから、綺麗に筋肉のついた背中と肩甲骨が動くのが見える。
「洗面所借りるね」
シャツの釦も留めずにジーンズを履き、バスルームに理紫が姿を消すのを確かめると、海月はパフッ…と枕に顔を埋めた。
頭がクラクラする…。
「もう…、本当にズルい」
海月はうるさい程に高鳴る鼓動を両手で押さえながら、1人呟いた…。
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