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しばらく、待ちながら駅の構内を見ていると、理紫が改札口から出てくるのが見えた。
人よりも頭1つ分出ているからすぐに分かる。
「理…」
けれども、声を掛けようとして理紫の姿を見た海月は思わず瞠目した。
「ごめん、待った?」
更に駆け寄ってきた理紫を間近に見て、息が止まりそうになる。
濃紺のスーツにブルーのシャツ、シルバーグレーとえんじのラインの入った上品な絹光りのする濃い色のネクタイ…。
いつもよりまとめた髪型も、とても良く似合っていて、初めて見るスーツ姿の理紫から海月は目が離せない。
「…海月?」
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