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…これは何?どういう事?
「サトくん、サトくんっ!」
「さっちゃん、ちょっと見ないうちにまた大きくなった?」
理紫は手土産のケーキを「ごめん」と海月に渡すと、靴も履かずに飛び付いてきた砂月を自然に受け止めて抱き上げた。
「だって、はやくおおきくなったら、はやくサトくんのおよめさんになれるでしょ?」
「…うん?」
「サトくんのおひめさま、まだみつかってない?ずっと、みつからなかったら、さっちゃんとけっこんだよね?」
困った顔をする理紫に、砂月がギュッとしがみつく。
「…あら」
その時やっと、砂月を追いかけて、玄関から母の陽子が出てきた。
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